起業スイッチ

導入

部屋の掃除や家具の組み立て、ペットの世話など、日常のちょっとした困りごとを依頼したい人と、その困りごとをサポートする人を繋げるマーケットプレイス「Any+Times(エニタイムズ)」。

5月末には総額2.3億円の資金調達も実施し、更なるサービスの拡大を進めている。

代表の角田氏は、幼い頃から思い描いていた、途上国でのまちづくりに繋がる事業として2013年にエニタイムズを創業。大きなビジョンを形にすべ今も走り続けている。

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幼少期に抱いた社会貢献への想い

ー角田さんってかなりビジョナリーな起業家だと思うんですけど、いつ頃からそういう想いが芽生えたんですか?

幼少期ですね。社会貢献をしたいという想いは、小学校の卒業文集にも書いていました。

ー小学生でそんなこと考えていたんですか?すごいですね。

小さい頃は自分で見ることができる世界が限られているので、視野を拡げるために様々な分野の本を読んでいたんですよ。その中でも、緒方貞子さんとかマザーテレサさんとか、世界の貧困地域で支援活動の話に、共感して。

それで興味を持っちゃって、子どもニュースでは足りなくて大人のニュースや新聞を読んだりしていました。

ー中学、高校に入ってもその想いは変わらず?

そうですね、大学に入ってもずっとその想いは持ち続けていましたね。

ーなるほど。それで大学院に行って国連行くかどうか迷って、普通に就職したんですよね?

はい。元々すぐに行こうとは思っていなくて、いろんな経験をしたかったんですよ。

大学時代は今しか出来ないことをやろうと思って、チアダンス部に入って、4年間体育館に通うような生活をしていました(笑)

ーあれ。さっきの想いはどこに置いておけば・・・(笑)

大学に入った時、国際関係の団体に入ったり留学するか、今まで続けてきたダンスをするか迷ったんですよ。でもチアダンスのチームで活動するっていのうは今しか出来ないなと思って、じゃあこれに没頭しようと思って、ダンスを選択しました。

ーなるほど。考えた末に没頭しようと思って入るとか、目的意識が明確ですね。覚悟が決まっている感じがします。

そうじゃないと中途半端に終わってしまう性格なので、結構そこは考えますね。

それで社会人になっていきなり起業するとか、国連職員になるとかはなくて。まずは基礎になるファイナンスの勉強をして視野を広げたいなと思って、卒業後は野村證券に入りました。

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事業がやりたくてサイバーエージェントに転職

ー野村證券に入って何をしていたんですか?

営業ですね。株とか債券とか投資信託とか。

ー飛び込んだりもしたんですか?

していましたね。とはいえ仕事自体は数字を上げていれば自由にやらせてもらえるので、営業に関してのみでいうと、特に大変ではなかったです。ただ、この仕事は人々の役に立っているのか、お客様の人生にプラスなものになっているのかというのは常に問答していました。

ーそうなんですね。数字上がるのが凄いですけど。辞めたきっかけは何かあったんですか?

元々2-3年で辞めようとは考えていました。最終的に途上国でのまちづくりの事業や、社会貢献に直接関わることがやりたいと思っていたので。

ーなるほど。当初考えていた、ビジネスとしての学びは多かったですか?

ビジネスというよりは、セールスとして学ぶことが多かったですね。あとはファイナンスの基礎的な知識も身に付いたので、そういう意味では期待していた学びは得られました。

あまりにも巨大な組織なので、これがどのようにワークして会社に影響を与えてるとかは1、2年目の自分には見えてこなかったですね。セールスとしての感覚はあっても、ビジネスという感覚に辿り着けませんでした。

ーそれでもっと事業を勉強したくて、サイバーエージェントに入られたんですね。

はい。ちょうどその頃、昔サイバーエージェントでアルバイトしていた時の上司からお声がけ頂いて入社することになって。立ち上げたばかりの子会社だったので、この経験はすごく勉強になりました。

ーどういう風に?

さきほど話した、ビジネスという感覚です。

まだ数人しかいない会社で、日々新しいサービスを0から立ち上げて、PLに繋げていくというのは、とても勉強になりました。

ちなみに、入社当時、パワーポイントさえ使ったことが無かったんですよ(笑) それで入社後すぐにクライアントからの与件を渡されて「提案書作って」って言われて。「商品は・・?」って聞くと「商品は自分で作るんだよ」って。何をしていいか、ゴールも全然分からなくて・・・。仕事スタイルは一気に変わりました。

野村證券は教え込む文化で、サイバーエージェントは任せるという文化で、全く違う文化に戸惑いましたね。

なので、仕事をしながら学んでいき、取引先の人にもいろいろ教えて頂きました(笑) 両方を経験できたので良かったですね。

ーなるほど。真ん中がないですね、振り切れてる感じがします(笑)

そうですね(笑)

しかもサイバーエージェントの子会社で、私が入った時は6,7人くらいで、特にそういう傾向が強かったですね。

ーそれは先ほどおっしゃっていた、会社が大きくて組織がどうなっているのか分からないっていうのの逆ですね。「社長が目の前にいる!」というような感覚に近いです。

そうです。請求書とかも自分でやって。「捺印は社長にしてもらわなくてもいいの?」みたいな(笑)

商品設計や仕入れも自分でやって、目標も粗利だったので完全に自分次第で、それがすごく面白かったんですよね。

その頃から、やっぱり事業がやりたいという気持ちも強くなりました。

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無人島で生まれた事業プラン

ーその頃から具体的な事業プランがあったんですか?

いえ、その頃は途上国での開発援助という漠然としたレベルで、まだふわふわしていました。

それで2年半くらい経って、このままふわふわ考えていても仕方ないなと思って、急遽1週間会社を休んで・・・。

ーそれまたけっこう大胆な(笑)

今月営業数字や実施案件の運用が大丈夫そうだなっていうのはちゃんと確認しましたよ(笑)

ーそこ凄いですよね。野村證券の時もですけど「数字きっちりやっておけば」っていうのが実際はなかなか出来ないと思うんですよ。それで1週間休んで、どこに行かれたんですか?

1週間パラオの無人島に行きました。日本にいるとやり取りも発生して、どうしても今の仕事のことを考えてしまうので、そもそもやり取りが出来ないところに行こうと。

あとリフレッシュすることで、視野も拡げられるかなと思って。Wifiもほとんど繋がらない無人島に1週間行って詰めて考えて。

3人の友人と一緒に行ったんですけど、何か思いついたらみんなでブレストして考えました。

ーそれは一緒に起業する人たちですか?

社員ではないですけど、その3人のうち2人は会社を始めた時に一部出資してくれて、その後も一緒に議論してくれたりしていました。

ーなるほど。それで1週間後に帰ってきて、辞められたんですか?

そうですね、それも帰ってきた数日後に上司に「少し時間ください」って言って・・・(笑)

引き継ぎのこともいろいろ考えていて、1ヶ月で引き継げるようメンバーにも伝えておいた上で話しに行きました。

普通だったら、あまりポジティブにとられないかなと思っていたんですけど、「良かったな!」って喜んでくれて。

「直属の部下で初めて起業するから応援したい」って娘のように接してくれて、そういう後押しもあったので「頑張らなきゃ!」って。覚悟が決まりました。

それで4月30日に退職して、5月1日に起業です。

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全てが手探りの創業期

ー早いですね(笑) 法人登記をされたんですよね、どんな動きだったんですか?

最初は全部自分でやりました。定款持って公証役場に行ったり、法務局もそこで初めて行きました。社会保険の手続きとかも、その場でやり方聞いて。

ほんとめんどくさかったですけど(笑) でも最初自分でやらないと分からないかなと思ったんです。なかなかこんな経験もできないし、時間もあるし自分でやってみようって。

ーなるほど。理解しようと思って、あえてってことですね。

そうですね。そしたらアウトソースする時でも自分が理解しているので、できることと依頼できることと、何を依頼しているのかも分かるので。

ーそうですよね。関係ないから投げちゃえみたいな人も多いですけど。

興味があったんですよね。

ースムーズにいくんですか?

調べたり、専門家に聞きながら何とかですね。

ー創業時、他に手伝ってくれるメンバーはいたんですか?

開発とデザインは別々で個人の方に外注していました。

実は、サイバーエージェントではITとはあまり関係のないPRの仕事をしていたので、プログラミングとかも全く分からなかったんです。

起業してエンジニアを探し始めた時に、まずプログラミング言語というのがあるのを知って・・・デザインとシステム開発が別だっていうのもその時知ったんですよ、デザイナーさんが描けばできるくらいに思っていたんで(笑)

それで、デザイナーさんにワイヤーフレームをほしいって言われて、ワイヤーフレームって調べたら「どうやら設計図らしい」と(笑)

とりあえず作ってみようと思って、クラウドソーシングのサービスを研究しまくって、パワポで資料を大量に作って、ドンッって持っていって驚かれました(笑)

ー良い経験ですよね(笑)

そうです。その時学んだのは、出来ることと出来ないことがあるので、出来ないことはちゃんとプロの意見を聞いてアウトソーシングしようと。

幼い頃から「社会貢献」という想いを持ち続け、それを形にするため着実に歩を進めてきた角田氏。

ITの知識がほぼないような状況からでも、強い意志をもって学びを重ね、ついにサービスをリリースする。

そんな角田氏の想いに惹かれた仲間たちも集まって、エニタイムズの事業は一気に加速していく。

-Part2に続く-
※Part2は6月15日(月)公開予定

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